職員感染の拠点病院 全面再開に市民安堵
2020年03月23日 のニュース
職員、患者計3人の新型コロナウイルス感染で、2週間にわたって外来診療などを休止していた京都府福知山市厚中町の市立福知山市民病院が、23日に全面再開した。毎日平均1千人ほどの外来がある地域の拠点病院の臨時休診が終わり、市民はほっと安堵(あんど)している。
市民病院では、大阪のライブハウスを訪れた介護福祉士職員の感染が7日夕に判明し、同日夜から救急を含む外来診療と新たな入院受け入れを止めた。その後、10日までに介護福祉士が勤務する病棟の看護師と入院患者各1人の感染が判明した。
濃厚接触者の検査が終わり、感染した職員の最後の勤務日から最大潜伏期間とされる2週間が経過、院内消毒も完了したことから、病院は21日から救急と入院の受け入れを再開。23日からは外来診療や人間ドックも含め全ての機能が戻った。
新型コロナ感染拡大防止として、正面玄関前に職員が立ち、「熱は大丈夫ですか?」と来院者に声かけをしている。発熱があれば、「発熱受診者用対応窓口」に案内する。当面続ける予定で、マスクの着用も求めている。
薬の処方を希望する夫に付き添った大池坂町の女性(77)は「薬は痛い時に飲むというもので、もし休止中に無くなったらどうしようと不安でした。病院に問い合わせたら、きょうから再開と聞いていたので、すぐに来ました」とほっとした表情。また別の予約外来の高齢女性は「休止中は不安だった。きょうは先生に診てもらうことができ安心しました」と話していた。
写真=玄関前で職員が発熱有無の確認で声かけをしている(23日午前10時ごろ)