水害時の車の避難マップ 惇明地区が作り全戸配布
2020年03月23日 のニュース
京都府福知山市の惇明地区自治会長会(土田康輔会長)は、洪水時に車を駐車できる地区内の施設の場所を示した「自動車避難マップ」を作った。施設ごとに駐車可能台数を記載。避難勧告が出る前に、車ごと安全に避難してもらえるようにと、地区内の全戸に配布している。
自治会長会の防災会は昨年8月、大雨の際に出される警報など防災気象情報の切迫度を5段階に分けた「警戒レベル」の説明チラシ(A4判)を全戸配布。命を守るための早めの避難を呼びかけた。
チラシ作成と並行して、自動車避難マップ作りも計画。洪水発生時に駐車可能な施設がどれだけあるかを調べてまとめ、9月の防災訓練時には、各自治会が実施した車での避難訓練で検証した。その後、10月の台風19号による水害で、東日本各地で水没した車がたくさんあったことから、注意事項についても記すことにした。
マップは、市発行の防災ハザードマップを基にしていて、駐車できる施設は南陵中学校、伯耆丸公園など11カ所を挙げ、地図上に番号を付けて示した。
各施設の駐車可能台数や収容人数も記載。地区外の広域避難所などの場所や台数も示している。
記した注意事項は、車で避難する場合、周辺の浸水状況を確認し、特に夜間は注意が必要と呼びかけている。このほか、救急車両の通行の妨げになる路上駐車の禁止を訴え、平常時から避難経路や場所の確認をと促している。
マップはA3判。6千部作り、うち4500部を全戸配布。住民が見る機会を増やすため、更に新年度には自治会回覧でマップを広めていく。
土田会長は「車も大事な財産の一つなので、できるだけ早めに避難してほしい。いざという時にマップを役立ててもらえればありがたい」と話している。
写真=駐車できる施設を分かりやすく示したマップ