三たんで活躍した彫り物師たちの下絵展 「中井権次と上田柏山」

2020年02月08日 のニュース

 江戸時代から昭和初期にかけ、三たん(北近畿)一円の神社仏閣ですぐれた建築装飾彫刻を手がけてきた彫り物師の集団が、柏原藩(現兵庫県丹波市柏原町)にいた。代々「中井権次」を名乗る中井家を中心に活躍し、中井権次一統と呼ばれていた。その彫り物の下絵を通して、仕事の一端を紹介する企画展「中井権次と上田柏山-彫刻下絵の世界」が、11日から丹波市立柏原歴史民俗資料館で開かれる。

 徳川家康お抱えで江戸城などを手がけた宮大工、中井正清の流れを受け継ぐ兄弟が、焼失した柏原八幡宮の三重塔再建のため、慶長20年(1615)に丹後から招請されたのが始まりとされている。

 4代目(1722-87年)から装飾彫刻を始め、9代目(1872-1958)までが彫り物師として活躍した。分かっているだけでも丹波、丹後、但馬の三たん地方200カ所以上に作品が残り、福知山市内でも、奥野部の長安寺薬師堂の天井一面に龍の作品が見られるほか、観音寺の観音寺、三俣の生野神社、三和町大原の大原神社などに5代目、6代目の力作がある。

 8代目には上田柏山という優秀な弟子がおり、修行の後に独立し、同じく活躍をした。このほど子孫が、柏山の描いた下絵多数を丹波市に寄贈。企画展で、現存する彫刻との照合ができたものを中心に紹介することになった。

 また、柏原藩陣屋の玄関を飾る中井権次の彫刻の下絵が確認されたことから、11代目の現当主の協力で、その下絵も展示することになった。市文化財課は「殿様の御用を仰せつかった喜びにあふれた、6代目の、下絵への署名も見てほしい」としている。

 会期は3月8日まで。会場の柏原歴史民俗資料館(田ステ女記念館)は丹波市柏原町柏原。福知山からだと、国道176号で柏原駅前を過ぎて、国指定史跡「柏原藩陣屋跡」の看板を目印に左折してすぐ。午前9時から午後5時までで、月曜休館(休日の場合は翌日)。大人200円、中学生100円、小学生50円。電話0795(73)0177。
 
 
写真上=寄贈された上田柏山の力強い龍の下絵と、6代目中井権次による柏原藩陣屋玄関彫刻の下絵(手前)
写真下=柏原藩陣屋玄関を飾る彫刻。6代目中井権次らが手がけた

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