冬に備える昭和の工夫 丹波生活衣館で「くらしの中の衣と道具」展
2019年10月11日 のニュース
京都府福知山市内記一丁目の丹波生活衣館(駿河禎克館長)で、企画展「暖をとる-くらしの中の衣と道具」が開かれている。昭和中期まで日常の中で活躍した暖房器具、冬用の着物など約50点が並ぶ。入館無料。
木綿から化学繊維へ、石炭から石油へと移行する中で姿を消した、古き良き生活文化や暮らしの知恵を現代に伝えようと企画。朝夕の寒さが増す時期に合わせて公開した。
かつて養蚕が盛んだった福知山では、真綿をそのまま首に巻くなどして使う防寒方法、暖をとるため袷(あわせ)へ綿を入れて冬仕様にするなどの工夫が見られ、冬に備えた先人の知恵を解説する。
明治初期に使われた、シルエットが独特な和装の男性用外とう「とんび」。古布を何枚も重ねて、水にも強くした「どんざ」。広袖着物の形をした掛布団「夜着」や炭火を活用したこたつも置く。
囲炉裏のある居間の風景を再現しており、どこか懐かしい日本の姿を伝えている。
期間は来年2月29日まで。午前9時から午後5時まで開いており、毎週火曜日が定休日(火曜日が祝日の場合は翌日が定休日)になる。問い合わせは丹波生活衣館、電話0773(23)6070へ。
写真=昔の冬の暮らしを再現した展示が並ぶ