農村の生活に根ざした織物「丹波太物」 丹波生活衣館で故・河口さんの収集品展示

2022年05月04日 のニュース

 京都府福知山市内記一丁目の市丹波生活衣館(横山晋館長)は、館内市民ギャラリーで開館20周年特別展「河口三千子 丹波太物」を開いている。同館の設立の原動力となった染織作家の故・河口三千子さん(筈巻)の作品や収集品などを紹介するもので、29日まで。入館無料。

 丹波太物は、丹波地方の農家などで織られた木綿織物を指す。

 河口さんは、大戦後に工業製品の普及とともに衰退して失われつつあった地元の織物に着目し、復元的に織る取り組みを1962年から始めた。この一方で、明治から大戦終了後までの子どもの衣服、大人の仕事着など地場産の丹波木綿の染織品を集めた。

 94年には丹波生活衣コレクションギャラリー建設を進める会が発足し、収集・展示を求める機運が高まり、2002年3月の同館開館につながった。河口さんは、開館する半年前に亡くなったが、多くの収集品が同館に贈られている。

 特別展では、河口さんの実家である無量寺に保管されている丹波太物を展示。女性用コートなど着物約10点のほか、いろいろな手法で織った反物約15点、経糸、緯糸とも黒谷和紙を使った小物約10点、縞見本約20点を紹介している。

 開館時間は午前9時から午後5時(入館は4時30分)まで。火曜日休館だが、祝日は開ける(6日休館)。


 
写真=河口さんが織った作品などが展示されている

このエントリーをはてなブックマークに追加
京都北都信用金庫
大嶋カーサービス

 

「きょうで満一歳」お申し込み

24時間アクセスランキング

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。