水害で壊れた鬼のつくりもの 修理し神輿にして酒呑童子祭りに
2019年10月13日 のニュース
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京都府福知山市大江町佛性寺で27日に開かれる第38回大江山酒呑童子祭りに向けて、水害で壊れたねぶた風の鬼のつくりものの修復作業が進められている。町内に住む若い人たちが、祭りを盛り上げようと、神輿仕様に直して、祭り当日はにぎやかに担いで回る。
つくりものは1998年ごろに、当時の地域おこしグループ「大江塾」が、鬼力の由良川夏まつりで展示し、大江の鬼をPRするために作った。酒呑童子祭りや福知山ドッコイセまつりにも出展したことがあった。
祭りなどで使わない時は、市役所大江支所1階のロビーに展示していたが、2013年の水害で支所が浸水。つくりものは泥をかぶり、表面に貼った紙がはがれるなどして壊れたため、支所横の総合会館の外に置かれていた。
酒呑童子祭りを主催する実行委員会の会議で、壊れた鬼のつくりものを直して、祭りで披露しようとの計画が持ち上がり、町内の若い人たちに制作を呼びかけた。
市商工会青年部大江支部メンバーや京都北都信用金庫職員、市役所大江支所職員の約10人が協力し、9月13日から仕事が終わった夜に支所1階に集まり作業を進めた。
作業は表面の破れた紙をはがしたあと、針金の骨組みの上から和紙風の紙を貼り、アクリル絵の具で色付けしている。
本体は高さ約1・9メートル、幅約1・2メートル。あぐらをかき、左手にとっくり、右手に盃を持った姿で、色を塗るまでの作業はほぼ終え、このあと下部にかつぎ棒を付けて仕上げる。
祭り当日は鬼武者行列に加わり、神輿を担いで盛り上げる。制作に携わる同青年部大江支部の新治良太支部長(38)は「昔と比べ酒呑童子祭りの来客が減っているので、神輿を担いで祭りを盛り上げたい」と話している。
写真=貼った紙の上から色付けをする若い人たち