閉校から7年、積もった汚れを清掃 旧明正小学校で活用さぐりつつ
2019年10月07日 のニュース
京都府福知山市夜久野町の公民館まつり「ふれあいいきいきフェスタ」が毎年11月の第1日曜日に開かれている。14回目を迎える今回は3日に開催予定で、会場を額田の夜久野ふれあいプラザから変更し、2013年に閉校した井田の旧明正小学校を初めて利用する。3階建て校舎は7年間、手つかずで汚れが蓄積。関係者が清掃作業をするなどフェス開催に向けて準備を進めている。
夜久野では児童数減少により、13年3月に当時の精華(上地区)、育英(中地区)、明正(下地区)の3小学校が閉校。翌4月に、統合する形で夜久野小学校が高内の夜久野中学校に隣接して開校。小中一貫の夜久野学園になっている。
旧明正小の体育館はスポーツ団体が定期的に利用するが、校舎の再活用に手を挙げる人はいない。
そういった状況のなか、住民組織・夜久野みらいまちづくり協議会(衣川裕次会長)が、町内46自治会からなる連合自治会(安達泰造委員長)に呼びかけ、今年4月に閉校活用検討委員会(的場渡委員長)が設立された。
3校の再活用に向けて検討や先進地視察を続けるなかで、ふれあいプラザのホールの屋根が大規模補修工事に入り、11月は利用できないことが判明。市に掛け合って旧明正小でフェスタを催すことに決めた。校舎の教室と体育館、グラウンドを使い、舞台・展示発表、模擬店などを計画している。
1回目の清掃作業は9月21日に70人余りが参加して校舎内で実施。廊下、階段、教室はほこりまみれで、窓ガラスの汚れもひどく、あちこちにコウモリの死骸が見られる状態だった。2時間余りの作業で見違えるほど美しくなったが、閉校時に児童が黒板に記したメッセージは消さずに残した。
フェスタまでにあと2回ほど集まり、グラウンドや校庭一帯の草刈りや校舎内の教室を再度磨く作業をする予定。
協議会の衣川会長は「フェスタを通じ、廃校舎の活用に意欲をもつ人が現れ、朽ちさせずに守っていく形を見いだすことができればうれしい」と話す。
今年度末には、連合自治会が、閉校した3校の活用案などをまとめた要望書を市に提出する予定。
写真=ほこりまみれの校舎内を清掃するフェス関係者