昨年の被災地大江の河川敷で防災訓練 関係機関570人が連携
2019年09月02日 のニュース
大規模災害を想定した福知山市地域防災訓練が、防災の日の1日、昨年の被災地・大江町公庄の由良川左岸河川敷を主会場に行われた。国、京都府、市などの防災関係機関や地域住民らが参加し、大雨による洪水と土砂災害を想定した緊迫感ある実動訓練をして連携を強めた。
実動訓練はこれまで市街地に接した猪崎の由良川河川敷で続けていたが、今年は昨年の7月豪雨で被災地となった大江町河西地区を会場にした。自助・共助・公助の連携を強化し、「市民とともにつくる災害に強いまちづくり」を推進するためで、市、国、府や消防署、消防団、警察、自衛隊、福知山医師会などから計約570人が参加した。
河川巡視・被害調査や大江地域への医師らの派遣、一般市民も加わった水防活動、排水ポンプ車出動、水防工法、舟を使った孤立住民救出などの訓練に取り組んだ。
自衛隊、福知山署、消防本部などによる土砂災害倒壊家屋内の住民救出訓練では、協力して土砂や柱、瓦などを取り除き、確保した空間から住民を救出して救急車に乗せ、病院へ搬送した。
訓練後、大橋一夫市長は「例年とは違った会場で、地域特性を考えた新たな訓練にも取り組んでいただけた。関係機関の連携がとれた有意義な機会になった。訓練の成果が十分に発揮され、市の防災、減災につながることを願っています」と講評した。
また、地域防災訓練に合わせて、市内327自治会のうち211自治会の約1万2千人が自主防災訓練をし、地域版防災マップを活用して避難や初期消火などの訓練をした。
写真=倒壊家屋の住民を協力し合って救出する関係機関