セントジョンズ・ベア 高橋 光二さん

人にやさしい料理は笑顔をよぶ

今から約100年前の1922(大正11)年、台湾航路の客船で洋食のコックをしていた祖父高橋善太郎が、ふるさとに戻り旅館を始めました。その食堂で洋食を提供したのが、この店のルーツ。当時、天橋立を目の前に洋食とは、ずいぶん珍しかったことでしょう。
祖父の下で働き始めた頃も、洋食屋は丹後でも数限られていました。でも、「自分は洋食で育ててもらった、いろいろ言う人もいるが、これからは他と同じことをやっていてもしょうがない」という強い思いがありました。
人気のオムライスは祖父の代から続く人気商品です。昔ながらの町の洋食屋の味わいを基本にしています。ここは地元の農家や漁師さんから新鮮な食材が届き、調理は素材そのままの良さを引き出すことを第一に心がけています。4年前には、妻で店長の順子が新たな天橋立名物にと地元産の干しナマコを使ったパスタやピザを開発しました。
 伝統は、変わらないものではなく、その時代のニーズを素直に取り入れ、変化していくものだと思います。老若男女、健常者も障害者も誰でも食べられる人にやさしい料理を届けていきたい。そうすると、きっとホールには満面の笑顔がこぼれます。       (談)

匠プロフィール
1952年、宮津市生まれ。大学時代に女将として旅館を切り盛りしていた母を亡くし、家業を継ぐことを決意する。料理学校を経て25歳で帰郷し、祖父のもとで修業、28歳で三代目となる。約20年前、国道178号の拡幅工事を機に移転、カフェレストランに。現在、四代目夫婦とともに店に立つ

住所/宮津市江尻22-2 
☎0772-27-1317

2019年11月22日 13:30

お得なクーポン情報はこちら!

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべてタウンタウン編集室、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前にタウンタウン編集室へご連絡下さい。