物価・人件費高騰で、財政の硬直化やや進む 基金繰り入れは抑制 福知山市2025年度決算
2026年09月04日 のニュース
京都府福知山市は1日、2025年度の決算概要を発表した。一般会計は義務的経費や物件費の増加により、過去3番目の大型決算となった。財政の硬直化はやや進んだが、基金の繰り入れを抑制し、市税や地方交付税で予算を上回る歳入を確保した。一般会計の実質収支は前年度とほぼ同額の6億5983万円の黒字で、54年連続の黒字決算となった。
財政の健全性を示す指標には悪化傾向もみられる。比率が上がるほど財政の硬直度が増す経常収支比率は、22年度から年々上昇。25年度は、毎年必要な経費である人件費や物件費が増加し、96・7%と前年度比0・3ポイント増となった。
また収入に対する借金返済の割合を示す実質公債費比率は10・1%で0・1ポイント上昇。将来の借金の重さを示す将来負担比率は29・1%で0・8ポイント増えた。
市は「健全化判断比率の指標は、いずれも早期健全化基準を下回っており、おおむね堅調」とした上で、「物価や人件費の高騰を見込みながら、健全な財政を維持するため、さらなる行財政改革が必要」としている。
市税や寄付が大幅増 歳入
一般会計の歳入は505億2874万円で、前年度より0・4%増えた。市税は5・3%増の126億5536万円。給与所得の伸びや24年度に実施された定額減税の影響がなくなったことで個人市民税が増収。ふるさと納税や企業版ふるさと納税による寄付金も好調で、8億8707万円と前年度から59・1%増えた。
市の貯金に当たる基金を取り崩して財源に充てる繰入金は、財政調整基金から物価高騰関連などで1億7500万円を繰り入れたが、ふるさと納税基金、過疎地域持続的発展基金の取り崩しを抑え、前年度比29・2%減の15億2144万円にとどめた。
市の借金に当たる市債は、44億310万円と、前年度から8・2%減少した。第4期埋立処分場整備事業の事業進ちょくや、桃映地域公民館整備事業の完了などが影響した。
義務的経費が増加 歳出
歳出は498億3280万円で0・5%増えた。歳出の半分が義務的経費で、人事院勧告に準じたベースアップや地域手当の支給開始で人件費、福祉や社会保障の扶助費がそれぞれ増え、4・5%増の256億7377万円。小中学校のタブレット更新などが影響し、物件費も66億9644万円と20%増加した。
一方、道路や施設の整備などに使う投資的経費は大きく減少。令和5年台風第7号災害関連の災害復旧事業が完了したことに伴って減少したほか、普通建設事業費も橋りょう長寿命化対策事業、放課後児童クラブ整備事業などが減少し、総額では28・3%減の58億7310万円となった。
基金残高は90億円 前年度とほぼ同額
貯金に当たる基金残高は90億1千万円で、前年度比3千万円減にとどめた。24年度は23年度から9億2千万円減らしたが、25年度はほぼ横ばいとなった。
市債残高は全会計で、816億7433万円。普通交付税で償還補助される額を除いた実質的な市債残高は385億7274万円。市民一人当たりの負担ベースでは52万5千円で、前年度より2万2千円増えた計算になる。
病院会計が2年連続赤字
企業会計は、水道・下水道事業がいずれも黒字を確保。一方、市民病院事業会計は大江分院では黒字だったが、本院は収入が伸びるも人件費の増加などで支出が増え、病院全体で3億5823万円の純損失を計上。24年度に続いて2年連続の赤字となった。
9特別会計は黒字が4会計、赤字が1会計、収支差し引きゼロが4会計となった。
決算認定案は8日の市議会9月定例会本会議に提案される。
写真(クリックで拡大)=福知山市役所










