希少なヒメハルゼミ、10年ぶり生息地を確認 三和町上川合の山林で

2026年07月13日 のニュース

 京都府福知山市自然科学協力員会のメンバーが、三和町上川合の山林で、希少なセミ「ヒメハルゼミ」の新たな生息地を見つけた。市内では3カ所目で、2016年の談地区以来約10年ぶりの発見。11日には専門家を招いた現地調査が行われ、抜け殻や鳴き声を確認した。

 ヒメハルゼミは体長2~3センチで、一般的なミンミンゼミやアブラゼミよりも小さい日本固有のセミ。シイやカシが茂る照葉樹林にのみ生息する希少種で、「森の宝石」とも呼ばれる。地域によっては天然記念物やレッドリストの対象になっている。

 人の手があまり入らず、戦時中も伐採を免れた社寺林などに見られる。6月中旬から7月下旬にかけて活動し、1匹が「ヴィーン、ヴィーン」と鳴き始めると、周囲の数十匹が一斉に鳴き出す習性がある。

 京都府内では1991年、市内の元伊勢内宮皇大神社の鎮守の森で初めて確認された。その後は京丹後市峰山町、伊根町、舞鶴市でも見つかった。市内では2016年に談地区で生息が判明して以来、新たな発見はなかったが、今回の発見で府内6カ所目となった。

 三和町上川合では、25年7月5日に行われた特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の調査中に、市自然科学協力員会の山段眞彦会長(65)と京極春樹さん(76)が、ヒメハルゼミの鳴き声を耳にし、その後抜け殻を採取。繁殖地であることが分かった。

鳴き声聞こえ、抜け殻を発見

 11日には、専門家である日本セミの会の原田耕平さん(72)=舞鶴市=を交えた現地調査を実施。関係者6人が山林に入り、シイやカシが生える斜面を丹念に調査。約1時間で雄の抜け殻5個、雌の抜け殻2個を見つけた。調査の合間には、木々の間から響く甲高い鳴き声を聞くことができ、生息地であることを裏付けた。

 原田さんは「このままでは各地で生息環境が失われ、将来的に絶滅危惧種となる恐れもある。この場所にヒメハルゼミが生息していること自体が、豊かな自然が残されている証しだ。環境を守るためにも、関係者が協力して見守っていくことが大切」と話した。

 山段会長は「鳴き声と抜け殻の両方を確認でき、生息地であることを確かめられた。現地の様子から分布は広くないとみられるが、竹の侵入などで生息環境は少しずつ変化している。今後も継続して観察し、この貴重な自然を守っていきたい」と力を込めた。


写真上(クリックで拡大)=抜け殻を発見しカメラで撮影する原田さん(左)と山段会長
写真下(クリックで拡大)=ヒメハルゼミの抜け殻

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