「虫はもう出て行った?」啓蟄の前に三段池公園でこもはずし
2025年03月04日 のニュース
冬ごもりしていた虫がはい出てくるころとされる二十四節気の一つ「啓蟄」(3月5日)を前日に控えた4日、京都府福知山市猪崎の三段池公園周辺で、冬の間、害虫駆除のために約100本の松の幹に巻かれていたこもが取り外された。
公園内には約1800本の松が植わっていて、朝晩の冷え込みが厳しくなるとされる「寒露」のころ(昨年は10月8日)に、“冬の風物詩”として市都市緑化協会(大柿日出樹理事長)が、薬剤を使わない害虫の駆除方法のこも巻きを毎年実施。啓蟄の前後に“春の風物詩”としてこもはずしが行われる。
同日午前9時ごろから、雨が降る中、作業の委託を受けた市シルバー人材センターの作業員5人が、水上茶室・松風亭付近から開始。作業員はこもを縛っている縄を鎌でスパッと切ってから外していった。畳約1畳分の大きさのこもの中からはクモ、ゴキブリなどが見つかり、協会職員が数や種類を記録していた。
昨年多かったカメムシは開始から20分程度は確認されず、虫の数も例年より少なく、市自然科学協力員の京極春樹さんは、「ぬくかった日があったので出て行っているのかもしれません」と分析した。
公園長の衣川正彦さんは「池の周囲を散策される方も多いので、地道な作業ですが、松を守るために続けていきたい」と話していた。
こもは、牧の市環境パークで焼却処分することにしている。
写真(クリックで拡大)=手際よくこもを外す作業員(4日午前9時10分ごろ)