「花のあるまちに」と35年 東佳屋野町の老人会・和佳芽会が秋の植え替え

2024年12月01日 のニュース

 京都府福知山市東佳屋野町の老人会・和佳芽会(日比野修三会長、44人)の会員が27日、地元の歩道橋北側の花壇「老佳園」に、色とりどりの花苗118株を植え、花が少なくなる季節に彩りを添えた。

 花壇は、初めての「みどりの日」となった1989年(平成元年)4月29日に、府有地だった場所を利用して開園。同会が管理し、毎年春と秋に花苗を植え替えている。「花のあるまちに、そして憩いの場に」との先輩会員たちの思いを引き継ぎ、35年が過ぎた。

 93歳の大槻猛さん、86歳の小畑勲さんら会員16人が、もみ殻や石灰、油かすを土に混ぜ込み、パンジー、ビオラ、アリッサムをバランスよく配置し、移植ごてなどで土をかけて植えた。作業中は花のことなど和やかに話をしながら、せっせと手を動かしていた。

 大槻さんは「昔は大正生まれの先輩たちが、ずっと作業されていました。子どもを連れて写真を撮る人もいます。ここは東佳屋野の自慢の場所です」と誇らしげ。

 花壇は踏切そばにあり、歩道橋を渡って雀部小学校に通う児童たちの通学路になっている。いつも季節の花が児童たちを優しく迎え、地元の住民や近隣の地区の人たちは、花を楽しみながら、ひと休みしておしゃべりをしていく。

 会員の植え付け作業を見ていた小学生は「踏切で電車を待っている間、見ています。花はいいなあと思います」と笑顔を見せていた。

 

会員らの思い込めた記念誌を発行し配布

 和佳芽会は、このほど開いた老佳園35周年を祝う式典に合わせ、記念誌を作った。会員をはじめ、自治会や市老連などの関係者に配布した。

 発行にあたり、会員らに原稿を募ったところ、半数以上の24人から届き、新聞記事の切り抜きや写真などの提供もあって、予定を超す20㌻(A4判)の記念誌が出来上がった。

 「お世話されてきた先輩方の努力により維持できていると思います」「美しい花たちを見ると心がやさしく、笑顔になれます」「暑い中での水やりはたいへんな作業です。体を大事に無理せず、老佳園を東佳屋野の宝にしていきましょう」など、会員それぞれが抱く思いが記されている。

 日比野会長(82)は「老佳園の管理は、夏場の水やりが本当にしんどいですが、みなさんが頑張ってくださり、維持できてきたことに感謝しています。これからも東佳屋野の老人会の伝統行事の一つとして、花のあるまちを守っていきたい」と話している。

 

写真上(クリックで拡大)=花苗を植えていく会員たち
写真下(クリックで拡大)=老佳園への会員らの思いなどを載せた記念誌を作った

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