愛宕神社焼失から1年 夏祭りへ向け草刈り
2024年06月18日 のニュース
京都府福知山市土師・前田の愛宕神社本殿などが焼失した放火事件からちょうど1年が経った15日、総代ら9人が神社の境内や駐車場で草刈り作業をした。7月23、24両日の夏祭りに向けた取り組みで、多くの参拝を願い、汗を流した。
市内では昨年5月と6月に6件の連続放火事件が発生。同神社は雷雨の激しかった6月15日夜に、放火によって拝殿や本殿などが全焼した。
参加者は石垣だけが残った社殿跡に伸びてきた草や駐車場の笹などを刈払機で刈ったり、参道の階段に積もった落ち葉をブロワーで次々と吹き飛ばしたりした。
放火事件を巡っては12日に京都地裁で判決公判があり、非現住建造物等放火などの罪に問われた当時19歳の大学生だった男に、懲役3年の実刑判決が言い渡されている。
愛宕神社を守っている土師と前田の住民たちで作る神社再建委員会は、再建費用約1億4千万円のうち、800万円を目標金額として、インターネットで再建資金を募るクラウドファンディング(CF)を利用し、7月31日まで支援を受け付けている。10日にスタートし、一週間で既に国内外から4割程度が寄せられている。
総代の出口正道さん(69)は「(被告に対し)憤りを感じる。(創建から410余年の)歴史を途切れさせない思いでクラウドファンディングをしています。全国から支援を受けありがたい」と感謝するとともに、夏祭りへの参拝と支援の協力を呼びかけていた。
写真(クリックで拡大)=駐車場そばの鳥居周辺などで草刈りをする総代ら