京の伝統野菜「万願寺」の収穫始まる 新規就農者増え増産

2024年05月22日 のニュース

 長さ15センチ前後に育つ大型のトウガラシ、京の伝統野菜「万願寺甘とう」の収穫が、京都府中丹地方で始まった。福知山市三和町の農家によると、「今年も上質の実ができていて、収穫量も多くなりそう」といい、毎日朝早くから作業に汗を流している。

 甘みと独特の風味、肉厚で軟らかい果肉が特長。地理的表示(GI)保護制度により、万願寺とうがらしの中で「万願寺甘とう」と名乗れるのは、JA京都にのくに管内の福知山、舞鶴、綾部市で生産された品のみ。昨年度の年間販売額は4億3千万円で過去最高を7年連続で更新し、その人気を確立している。

 収穫量全体の4割弱を占めて主力産地の一翼を担う福知山市内では、JA京都にのくに万願寺甘とう福知山部会(松行輝部会長)の96人が、計5・3ヘクタールで栽培。三和町を中心に新規就農者が増えていて、情報や技術の共有も図ることで、昨年の年間収穫量189トンを超える225トンを、今年の目標に設定する。

 三和町寺尾にあるビニールハウス4棟、計9アールで栽培する松行部会長(46)は、5月初旬から収穫を始めた。晴れの日が続き、12日ごろから収穫量が伸び始めたといい、収穫と選別、出荷に追われる日々を送っている。

 JA京都にのくに青壮年部のうち、万願寺甘とう農家有志で、2月に情報交換の場『万とうサロン』を立ち上げ、地域全体で品質向上、収穫量アップをめざしていて、「今後も生産拡大に努めていきたい」と意気込んでいる。

 

写真(クリックで拡大)=大きく育った実を収穫する松行さん

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