「生理の貧困」の解決に 西南RCが小中学校に生理用品寄付
2024年04月25日 のニュース
経済的な理由などで生理用品を入手することが困難な状態をいう「生理の貧困」。その問題の解決に役立てば-と、京都府の福知山西南ロータリークラブ(人見豊会長)の会員たちが22日、福知山市役所を訪れ、市内すべての市立小・中学校に配布する生理用品の寄付をした。
生理の貧困は、世界的に注目されている社会問題の一つで、日本では新型コロナウイルス流行時に広く知られるようになった。緊急事態宣言下での経済状況の悪化で、生理用品を十分に買えない女性が増え、不衛生な生理用品の長時間使用による体への悪影響、外出控えなどによる社会進出の機会損失につながっていると問題視されている。
同クラブが生理用品を贈るのは、昨年に行った福知山公立大学への寄付に続いて2回目。経済的な理由以外にも、父子家庭や共働き世帯で親に十分に相談する時間が作れず、自分で商品を買うことが難しかったり、悩んだりしている児童、生徒たちの助けになれば-と、生理用品20枚入り18袋が入った段ボール87箱を市に贈った。
贈呈式で人見会長が「これを一つのきっかけとして、問題解決に向けての支援が活発になればうれしい」と話し、廣田康男教育長に目録を手渡した。廣田教育長は「このような寄付は大変ありがたい。頂いたものを活用し、児童、生徒たちが安心して快適な学校生活を送れるよう、引き続き取り組んでいきたい」と感謝を伝えた。
各学校への配布は西南ロータリーの会員が順次行い、5月中旬ごろまでに配り終える見込み。生理用品は各校の保健室に保管される。
写真(クリックで拡大)=人見会長(右から2人目)が廣田教育長に目録を手渡した