障害児・者の軟式野球チーム20年 神戸と記念試合
2023年11月09日 のニュース
京都府福知山市を中心にした障害児・者で作る軟式野球チーム「中丹スマイル」(和田正文監督)は、発足20周年の記念試合をこのほど、私市の府立中丹支援学校グラウンドで開いた。当初は紅白戦を予定していたが、兵庫県神戸市の障害児・者チームから対戦希望の吉報が舞い込み、白球を追う仲間たちの交流の輪が広がった。
スマイルは、知的障害がある子の親で、学童野球の指導歴を持つ和田監督(64)=畑中=らが呼びかけて、小中学生5人で2003年に発足した。
みんなで楽しむことを重点に、毎週日曜日の朝に同グラウンドで練習し、年に数回、中丹支援学校教職員チームなどと試合をしている。
20周年に向けたチームの頑張りが、2年前に両丹日日新聞の紙面で取り上げられ、インターネットでもニュース配信されたことで、追い風が吹いた。【2年前のニュース】
ネットニュースを見た京都市などの人たちからチーム加入希望者が現れ、復帰者も加わって、この2年でメンバーは2倍の約20人に膨れ上がった。昨年10月に加入した亀岡市の小学6年生は「野球が楽しい」とにっこり。亀川君の母親は「週末が近づいてくるたびに張り切るので親としてもうれしい」と喜ぶ。
対戦相手は神戸市の障害児・者の軟式野球チームのダンデライオンズ(井上聞三監督)。ネットニュースで中丹スマイルの存在を知る友人から話を聞いた井上監督(51)が、2週間前に和田監督に対戦を打診。トントン拍子で話がまとまって記念試合の日程が決まった。
試合はスマイルが大敗を喫したが、互いに全力プレーで戦い抜くことができた。
和田監督は「ダンデライオンズさんに声を掛けてもらえて良い記念になりました」と感謝し、井上監督は「距離的にも近いですし、今後も交流させて頂きたい」と応えた。
写真(クリックで拡大)=両チームで記念撮影