ちょっとした困り事を有償で助け合い 内田が自治会で

2023年10月20日 のニュース

 ちょっとした困りごとを住民同士で助け合う有償ボランティア事業を、京都府福知山市内田町自治会(町内会)が、近く始める。同様の支え合い活動は、市内の小学校区や中学校区単位ではあるが、自治会単位は初めて。事務局はNPO法人に外部委託する。これも市内初の試みとなる。

 内田町は街中にある地区で、住民の高齢化が進む一方、新興住宅地開発によって子育て世帯が増えていて、現在は約250人が暮らす。もっと住みやすい地域づくりを目指して、支え合い活動「けやきふれあいサポート」の実施に向けた準備を今年2月から進めてきた。

 助けを受ける側の「利用者」は原則65歳以上で、内容は部屋の掃除、電球の交換、ごみ分別、ごみ出し、話し相手、買い物代行など。若い世代も、子育て支援で子どもの一時預かりなどの利用を想定している。

 利用可能時間は原則午前9時から午後5時まで。料金は最初の30分間が200円で、以降は10分ごとに50円追加で設定した。

 利用者と手助けができる「サポーター」の双方が会員登録をして、マッチングを担う事務局をNPO法人市民力支援工房つむぎあい福知山(森孝道理事長)=下荒河=に委託する。

 このほど地区集会所でサポーター養成講座を開いてこどもを含む約15人が出席。市地域包括ケア推進課、市社会福祉協議会、桃映地域包括支援センターから講師を招き、活動時の注意点、コミュニケーション技術、認知症対応などについて学ぶ研修を受けた。

 今後、利用者、サポーターの登録の受け付けを始め、早い段階での事業開始を目指す。

 荒木清繁自治会長(68)は「自治会内に事務局を置くとなると担当者が常駐しなければならず、今の自治会態勢では難しかった。NPOに委託する方法がうまくいけば、他の地域が取り組まれる今後の支え合い活動の参考にもなると期待しています」と話している。

 

写真(クリックで拡大)=サポーター養成講座を受ける住民たち

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