適度な雨と五穀豊穣祈る 多保市で雨乞い「笹ばやし」
2023年08月17日 のニュース
京都府福知山市下六人部地区の祭り「笹ばやし」が16日夜、4年ぶりに多保市で行われた。子ども約50人が笹を振って走る「笹ぶり」をして、適度な恵みの雨による五穀豊穣を祈った。
多保市にある天神社の祭礼として行われるもので、寛文9年(1669)に、百日間にわたる大干ばつが起きたことから、当時の福知山藩主・朽木稙昌が命じて始まったといわれる。2017年には、府無形民俗文化財に指定された。
笹ぶりには、法被姿の六人部小学校5、6年生が参加。水をつけた笹を持ち、大人たちが棒で柵を組んだ井堰5カ所を崩しながら、立石と呼ばれる場所から天神社まで、約800メートルを駆け抜けた。
福知山城天守閣そばに鎮座する朝暉神社の田中秀明宮司による神事のほか、華やかな屋台などが集落内を巡行し、沿道に集まった人たちを喜ばせた。
■京都府が動画を撮影■
笹ばやしの準備から本番までの様子は、京都府地域文化活性化連絡協議会(事務局・府文化政策室)が、地域文化継承事業の一つとして撮影。記録用と普及用映像の2本を制作し、普及用は今後、同協議会のユーチューブなどで公開する予定という。
写真(クリックで拡大)=元気いっぱい笹を振る子どもたち