経営危機何度も乗り越え サウンドラット35周年

2023年08月03日 のニュース

 京都府福知山市前田の老舗ライブハウス、SOUNDRATT(サウンドラット)」(太田文昭代表)が今年で開業35周年を迎え、5、6両日に記念ライブを催す。これまで何度も経営危機があったが、その度に多くの人たちに支えられ、乗り越えてきた。ライブ当日はそんなバンド仲間たちが集合。若い世代のバンドも加わり、節目を祝う。

 サウンドラットは1988年に現在地で開業した。週末はライブを、平日は練習スタジオとして貸し出した。当時はバンドブームで、多くの人たちが利用した。

 ところが90年代に入り、ブームが衰退。ライブの客足が遠のき、スタジオ利用者も徐々に減っていった。2004年には福知山駅前にあったショッピングセンターに、F-Studioの名で、ライブハウスのスペースを移したが、08年にショッピングセンターが倒産し、撤退を余儀なくされた。

 経営は厳しい状態が続き、イベントでの音響や映像編集などの仕事で何とか食いつないだが、20年からのコロナ禍で、それらの業務の依頼も無くなり窮地に立たされ、昨年末に太田代表(62)は閉店を決意した。

 長年、店を利用する常連客に、その思いを告げて回ったところ、あちこちで「続けてほしい」との声が上がり、2月にはバンド仲間約30人が店の存続を支援する「保存会」を結成。太田代表も多くの人たちの後押しに、経営の続行を決めた。

 35周年記念のライブは、保存会で店の行く末を話し合う中で、企画された。当初は一日だけの予定だったが、出演したいというバンドが増え、2日間となった。

 5日は午後7時30分、6日は同2時に開演。出演するのは18バンド。ハードロックやヘビメタ、パンク、アコースティックギターによる弾き語りなどのほか、綾部高校軽音楽同好会も出る。両日とも1ドリンク付きで2千円。

 太田代表は「ここまで何とかやってこられたのは、みんなの支えがあればこそ。ライブ当日はいろいろなバンドが出るので、ぜひ聞きに来てほしい」と呼びかけている。

 

写真(クリックで拡大)=支えてくれているバンド仲間とにこやかに話す太田代表(右)

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