小中学生がエンジン組み立て 高技専でものづくり体験
2023年08月01日 のニュース
就職に役立つ様々な技能を習得できる福知山市平野町の京都府立福知山高等技術専門校で、「ものづくり技体験ツアー」が30日に開かれ、中丹地域(福知山、綾部、舞鶴市)の小中学生30人が参加した。自動車のエンジン組み立て、地元産木材を使ったいす作り、弁当の箱詰めライン作業をして、ものづくりの楽しさに触れた。
府北部で就労の人手不足が課題となっている中、府中丹広域振興局と高技専が、次代を担う子どもたちのものづくりへの関心を高め、地元への愛着を育みたいと、初めて企画した。
小学4年生以上の小中学生を募ったところ、すぐに定員に達してキャンセル待ちが出る人気となった。
高技専の科別にプログラムがあり、自動車整備科では車が走る原理を学んだ後、指導員に教わりながら分解されたエンジンを組み上げた。
普段は見えないピストンなどエンジン心臓部の構造を確認して、トルクレンチでネジを締めたりして完成させた。自分たちが組み上げたエンジンが始動すると、付き添いの保護者も一緒に熱視線を注いだ。
ジャッキアップした車の下に入り、エンジンの回転力が伝わってタイヤが回る仕組みも間近で見た。
自動車が好きでエンジンにも詳しい成仁小学校4年生の星野耕希君は「車を下から見ることができるというのが楽しみで参加しました」と満足げだった。
振興局の岡田宏一農林商工部長は「初めての試みでどうなるかと思ったけれど、予想以上の反響でした。子どもたちのものづくりへの関心が高まればうれしいです」と話していた。
写真(クリックで拡大)=協力してエンジンを組み立てる子どもたち