市人口の1割が勤務 地域経済支える長田野
2023年06月07日 のニュース
一般社団法人長田野工業センターは、京都府福知山市にある長田野工業団地の2022年度概況をまとめた。総従業員数は年々増加して、50年前の操業開始当時の8倍弱になる7457人。市内総人口の約1割にあたり、地域社会の経済を支えている。
長田野工業団地は、工業用地342ヘクタール、住宅地58・7ヘクタールからなる国内有数の内陸工業団地で、1974年3月に完成した。立地企業数は昨年度に2社増えて現在43社。倉庫業の福知山ロジスティクス特定目的会社、菓子工場を建設するクラシエホールディングスが、それぞれ旧日立マクセル跡地の一部を取得している。
22年度の年間製造出荷額(38社)は、前年度比16%増の3527億円で過去最多。出荷規模は100億円以上が10社(前年度比1社減)、50~99億円が9社(同5社増)、10~49億円が15社(同3社減)、10億円未満が4社(同1社減)と、全体的に伸びた。
原材料価格の高騰などの影響で単純な増益とはなっていないものの、取引状況は新型コロナウイルスの流行以前の水準に復調しており、今年度中に6社が増設・増築を計画している。
従業員数(41社)は前年度比6%増の7457人で過去最多。8割以上が市内在住で、その他もほとんどが近隣市に住んでいる。従業員数の内訳は、正社員が62%の4596人、パートが8%の603人、構内協力会社が30%の2258人だった。
障害者の雇用は23社で行い、工業団地全体で計56人が働いている。
写真(クリックで拡大)=3社が土地を所有する旧日立マクセル跡地。手前で倉庫業の福知山ロジスティクスが着工中