悲惨な戦争忘れない-防空壕の板で作った机、今も大事に

2023年05月11日 のニュース

 京都府福知山市の民家に、防空壕の側壁の板で作られた机が大切に残されている。川北の元中学・高校教諭、松山義信さん(85)宅にあり、悲惨な戦争の歴史を物語る。

 防空壕は松山さん宅近くの山にあった。内部は側壁に板が張り巡らされ、頑丈な造りだった。

 戦後、防空壕は使われなくなったが、松山さんは冒険や肝試しの場所として、よく訪れていたところ、側壁の板に着目。小学3年生のころ、何かに使えるのでは-と思い、板の一部をもらった。

 板を持ち帰り、父親に「これで机を作ってほしい」と懇願。知り合いの建具屋に製作を依頼した。机は幅74センチ、奥行き61センチ、高さ34センチ。引き出しが2つ付いている。

 机は松山さんが使ったほか、長女も活用。傷みはほとんどなく、孫たちが帰省した際にも勉強で使用している。

 松山さんは「戦争があったことを忘れないためにも、この机を大切に残していきたい」と話している。

 

写真(クリックで拡大)=今も大事に使っている机と松山さん

このエントリーをはてなブックマークに追加
京都北都信用金庫
大嶋カーサービス

 

「きょうで満一歳」お申し込み

24時間アクセスランキング

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。