起業家育成プログラム受講3者がCFで商品の需要調査

2023年02月08日 のニュース

 京都府福知山市による起業家人材育成プログラムを受講する市内の3社が、クラウドファンディング(CF)を活用したテストマーケティングに取り組んでいる。講義を受けるなかで、発案した新商品や改善した既存商品を提案し、需要調査をする。

 市が福知山公立大学に委託して実施する「NEXT産業創造プログラム」。マーケティングや経営戦略、資金調達など起業に必要な知識やビジネススキルを学べるもので、今期は市内外の経営者や会社員、大学生ら21人が受けている。

 CFは、実践編としてPBL型科目(課題解決型科目)のなかで取り組む。3社は、筈巻の大一設備飲食事業部(大槻智美マネージャー)、三和町芦渕のコアマシナリー(岡本真樹社長)、同町辻の「Season(シーズン)」(久保世智社長)。それぞれ1月27日から2月1日の間にCFを開始した。

■しっとり感が続く米粉のカステラ D1 cafe■

 地産地消キッチン「D1 cafe」を運営する大一設備飲食事業部は、米粉を使ったグルテンフリーの料理を普段提供していて、今回は大粒で甘みの強い中六人部の農家のブランド米「京ほたる米」を使った米粉のカステラを提案する。

 昨夏に開発した商品だが、焼き上げた次の日になるとぱさぱさとして、賞味期限が短いという短所があった。そこで、「京ほたる米」の米粉や甘酒を使用し、材料の配合を試行錯誤して、無添加でしっとり感が長く続くカステラに改良した。

■丈夫な金属製のペット用品を開発 コアマシナリー■

 精密機械部品の製造などを手掛けるコアマシナリーは、社内で癒やしを与えている猫のためにと、アルミ製のペット用品を考案。アルミの精密切削加工や染色など宇宙プロジェクトに採用された技術を生かし、汚れや傷に強く丈夫な金属製のフードスタンドとネームタグを作った。

 フードスタンドは高さ21センチで倒れにくいように設計されていて、成長や食べ方の好みに合わせて、餌を入れる容器の高さを調整できる。容器受けがあるので、床の汚れを防ぎ清潔に保てる。ネームタグは、可愛らしい肉球のイラストを施した。

■収穫期異なる3種の三和ぶどうジュース シーズン■

 万願寺甘とうの大規模栽培をするシーズンは、昨年に引き続き三和町の特産品「三和ぶどう」の果汁100%ジュースで挑戦。甘みのあとにほのかな渋みや酸味が味わえるジュースで、今年は月の満ち欠けに沿ったヨーロッパの栽培方法に着目し、収穫時期の異なる3種類を作る。

 新月(昨年9月26日)の日▽満月(同10月10日)の日▽樹上で完熟させ糖度を最高25度まで高めた昨年11月-の各時期に収穫した果実でジュースを製造。甘みや渋みなどのバランスの違いを楽しめるという。

 いずれも、プラットフォームは「キャンプファイヤー」でプロジェクトを提案していて、開始早々に目標金額を達成したが、3社とも引き続き2月28日まで支援者を募集している。

 プログラムは2月4日に最終の講義を終え、3月には成果報告会を開く予定。


写真上=大一設備飲食事業部の「米粉カステラ」
写真中=コアマシナリーのペット用フードスタンドとネームタグ
写真下=シーズンの三和ぶどうジュース

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