寂しい福知山の夜に魅力を- 城と商店街で光のアート

2022年09月12日 のニュース

 京都府福知山市で、大規模なプロジェクションマッピングで夜の福知山城一帯を光のアートで彩る「福知山イル未来と」が週末から始まった。今年は新町商店街のアーケードも会場に加え、夜のまちなかに幻想的な光の空間を演出している。

 「イル未来と」は、人出が少ない夜の福知山の魅力を作ろうと、福知山青年会議所が2018年に始めた。年を重ねて認知度を高め、期間中に延べ約4万人を集客するまでに成長。近年は行政も主催者に入り、福知山の秋を代表するイベントとなっている。

 青年会議所、府、市などでつくる実行委員会(足立聖忠実行委員長)が主催し、昨年に引き続き京都府が府内3カ所で展開するアートプロジェクト「オルタナティブ・キョウト-もうひとつの京都」の舞台の一つに選ばれた。

 今回の演出を手掛けたのは、19年から関わるアーティストの三谷正さん(47)。福知山城では、治水のまちとして発展してきた“優しい水のイメージ”を基に、約40基のプロジェクターで、本丸広場、登城坂、石垣を、光と音楽の融合アートで見せる。本丸広場は流水や波紋で描く光の水面にたたずむ城が映える。

 新町商店街は、真っすぐに伸びる350メートルのアーケードの天井照明の電球約240個を、遠隔操作できるLED電球に入れ替えた。三谷さんが設定した順番で様々な色に光り、レトロな商店街が斬新なアート空間に姿を変えた。

 夜の城と新町を早速親子連れらが訪れて、にぎわいを呼んでいる。

 福知山青年会議所に所属する足立実行委員長(37)は「市内外の子どもから大人まで、たくさんの人に楽しんでもらえたらうれしいです」と話す。

 新町商店街事業協同組合の公庄祥理事長(76)は「照明の色が鮮やかで、アーケードの中が温かく感じられます。この機会に多くの人たちに来ていただければありがたい」と喜んでいる。

 点灯するのは10月10日までの金曜、土曜、日曜と祝日の午後6時から9時まで。入場無料。

■新町は昼にもアートイベント■

 府アートプロジェクトの一環で、新町商店街の空き店舗を使って彫刻家・花岡伸宏さんの作品展示がある。商店街の住民の日用品や廃材を用いたアート作品を並べる。期間中(金曜、土曜、日曜と祝日)の午後1時から6時まで。入場無料。

 

写真上=光の水面にたたずむ福知山城
写真下=様々な色に変わるLEDがアーケード内を温かく照らす

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