過度な負担続く「ヤングケアラー」 小中学校の教員が研修
2022年09月07日 のニュース

京都府福知山市内の小中学校教員を対象にした「ヤングケアラー研修会」(市教委主催)が、駅前町の市民交流プラザで6日に開かれた。各校から1人ずつ計23人が参加し、外部講師によるヤングケアラーについての知識や実態などの講演を聞いたり、教員同士でグループ協議を重ねたりし、学校での支援につなげるため理解を深めた。
ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定される家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものことで、幼い弟や妹の着替えや高齢者の見守り、家計を支えるためのアルバイトなどが当てはまる。子どもらしい生活が送れない、学校生活に集中できないなどさまざまな課題があり、社会問題化している。
■「ささいな変化見逃さず声掛けを」■
講師を務めたのは府ヤングケアラー総合支援センターのチーフコーディネーター・青木賀代子さんは「家族のケアなどは、思いやりや責任感を育むといった良い側面もあります。ただ、学校生活や進路に影響が出るような過度な負担が続くことが問題」と指摘。また、「本人や家族に自覚がなく、表面化しないことが多い。周囲の人間がささいな変化を見逃さず、声を掛けてあげることが大切です」と伝えた。
グループワークでは「三者面談での会話から分かることがあります」「スクールカウンセラーにつなぐのはどうか」など、気づくきっかけやサポートの仕方などを熱心に話し合っていた。
写真=熱心に話し合う教員たち