「草むらの中を走ったマッチ箱」 観光協会が北丹鉄道の“記憶”募る

2022年09月07日 のニュース

 京都府福知山市の福知山観光協会(芦田敦嗣会長)は、かつて福知山-大江間を走った「北丹鉄道」にまつわるエピソードを募集している。集まったエピソードは冊子の「記憶集」としてまとめ、10、11月に北丹鉄道の廃線跡を巡る「鬼がいざなうノスタルジック廃線ウォーク」の参加者に配る。

 北丹鉄道は1923年(大正12年)に営業を開始。福知山駅-旧大江町河守間の12・4キロを走った。沿線住民や物資を運び、地域の発展に貢献したが、自動車が普及したことなどが原因で、71年に営業を休止した。

 ウォークは、廃線跡を歩いて巡り、ノスタルジックな気分を味わってもらおうと10月12、19日と11月13、16日に開催。JR京都駅やJR名古屋駅から貸し切りバス、列車で来て、福知山駅から歩く。

 北丹鉄道の本社は、福知山駅の次の福知山西駅(現在の昭和新町付近)にあった。車両は小さく「マッチ箱」と呼び親しまれ、走行速度は自転車並み。由良川沿いを走っていたため、増水時は水没して運休に。線路は雑草に隠れて見えない箇所もあったと言われている。

 エピソードは鉄道を利用した人たちの思い出や歴史に埋もれたストーリーなどを募集。400字程度にまとめる。写真や動画などのデータの提供も呼びかけている。応募者全員に編集した記憶集を贈る。

 締め切りは9月22日。封書などで〒620-0045福知山市駅前町439、福知山観光協会、電話(22)2228か、〒620-0301福知山市大江町河守409の2、大江駅内の観光協会大江支部、同(56)2070へ。

 観光協会は「北丹鉄道のことを知る人たちが少なくなっているので、ささいなことでもいいので、エピソードを寄せてほしい」と呼びかけている。

 

写真=昔、北丹鉄道の列車が走ったトンネル(大江町公圧)

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