黒土で育つ秋の味覚-夜久野高原でブドウの収穫ピーク
2022年08月19日 のニュース
京都府福知山市内のブドウ産地の一つ、夜久野町夜久野高原の夜久ぶどう園(夜久健男さん経営)で、収穫が本格的に始まった。連日、早朝から園内に入って摘み取り、検品・袋詰めの作業に追われている。9月初旬までの予定。
府内唯一の火山「宝山」が噴火して火山灰が降り注いでできた夜久野高原は、保水性や通気性に優れた黒土で、昼夜の寒暖差が大きく、野菜や果物の栽培適地。ブドウ栽培も盛んで、夜久ぶどう園は半世紀前に開墾し、約1ヘクタールの広さがある。
今年は例年並みの8月12日に収穫を開始。家族や地元農家の手助けを受け、午前5時には園内に入り、たわわに実ったマスカットベリーAの房の色付きを確認しながら摘み取る。
その後、近くの作業場で、1房ずつかぶせた紙袋を外し、はさみでふぞろいの粒を取り除くなど、検品をしてから出荷用の袋詰めして出荷する。
市内のスーパーに出荷したり地方発送をしているほか、作業場でも地殻直売を始める。
夜久さんは「猛暑が続いてきれいに色付くか心配していましたが、適度な雨が降って順調に育ち、甘みと酸味のバランスがとれた大粒の実になりました。糖度が18度と高いものもあります」と話していた。
■夏野菜とともにブドウ並ぶ高原市■
夜久野高原の道の駅「農匠の郷」内にある農産物直売所「やくの高原市」では、ほかの生産者たちの大粒のブドウが夏野菜などとともに並んでいる。盆前から早生品種の紫玉が並び始めた。
今後はマスカットベリーAを中心に藤稔、ピオーネなどを販売する。10月中旬までの予定。第3水曜日が休み。
写真=早朝に収穫したブドウの房を丁寧に整える