「鬼が嫌う」藤の実で「不死身」のお守り 才ノ神の地元自治会が授与

2022年05月13日 のニュース

 福知山市大江町南三の京都府指定天然記念物「才ノ神の藤」のお守りが話題になっている。地元自治会が中に藤の実(種)を入れ、「不死身」とかけた健康お守りとして授与。今季の花は盛りを過ぎたが、自治会では「才ノ神は旅や航海を守る道祖神としても有名です。多くの人に守護を授かってほしい」と言う。

 才ノ神の藤は、才ノ神の祠(ほこら)を守るようにして育つケヤキの古木に巻き付いている自生のヤマフジで、推定樹齢は約1200年と伝わっている。藤棚を設けて一帯は公園整備されて観光スポットになっている。ちょうど春の大型連休ごろに開花し、例年は多くの人が訪れる。

 お守りができたのは2004年ごろで、当時自治会長を務めていた廣岡治さん(73)が考案。藤公園の祠の前で祈祷してもらい、現地で開催する藤祭りで授与してきた。

 10年後には、フジと不死(不老長寿、健康)をかけて、お守りの中に藤の実1粒を入れるようになった。

 実は親指の爪ほどの大きさで、長細いさやの中に入っている。毎年2月のせんていの前に収穫しておく。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、一昨年から藤祭りが中止になっているため、昨年12月から京都丹後鉄道大江駅の売店(大江観光)に置き、いつでも授与できるようにした。

 藤の実入りのお守りは、市が日本の鬼の交流博物館(大江町佛性寺)の開館30周年の特別企画を盛り上げるために寄付を呼びかけた、ふるさと納税活用のクラウドファンディングの返礼品の一つにもなり、話題を集めていた。

 収穫した実は約2キロ分を確保していて、お守りが補充できるようにしている。

 藤は、大ヒットアニメ「鬼滅の刃」に登場する鬼が嫌う植物として知られており、才ノ神の藤保勝会の会長を務める廣岡さんは「鬼滅ファンの方々が来られ、写真を撮る姿も見られるので、アニメによる効果も期待しています。できるだけ授与を続けていきたい」と話している。

 

 

写真上=収穫した藤の実を手にする廣岡さん
写真下=お守りは大江駅売店で取り扱っている

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