ヒロシマで人々を勇気づけた喫茶店のピアノ 福知山「さんの丸」に

2021年11月04日 のニュース

 福知山城近く、京都府福知山市内記一丁目にオープンした情報発信館「さんの丸」2階に、被爆地・広島市の音楽喫茶店で使われていたグランドピアノが設置された。10月29日に開かれた落成記念コンサートで、広島出身のピアニストが、平和への思いを込めて演奏。ピアノは、福知山で「第二の人生」を歩み始めた。

 広島には昨年3月まで、純音楽喫茶ムシカ(梁川忠孝さん経営)があった。被爆翌年の1946年8月に開店。原爆の爪痕が生々しく残るなか、大みそかにベートーベンの交響曲第9番のSPレコードをかけ、被爆者たちを勇気づけたエピソードが「第9伝説」として戦後復興史に刻まる、広島市民にとって特別な店だった。ホールでは、定期的にコンサートやレコード演奏会が続けられていたが、惜しまれながら閉店。そのホールにあったピアノが、音楽関係者による橋渡しで、さんの丸に移された。

 落成記念コンサートでは、世界を舞台に活躍するアンサンブルユニットTSUKEMENメンバーのピアノ奏者、SUGURUさんと尺八奏者の黒田鈴尊さんが協演。原爆の悲惨さを伝えるNHK番組「少女たちの日記帳」で使われたオリジナル曲「RAIN」などを豊かな音色で聞かせた。

 ピアノのそばには松井一實広島市長から届いたメッセージが飾られている。「戦後復興を見守ってきたピアノを譲り受け、ピアノを通じて平和への願いを発信されることは意義深く敬意を表します」。さんの丸の村上裕子社長は「街角ピアノのように自由に弾いてもらえるようにします。今後も平和を考えるきっかけづくりにコンサートの開催を考えたい」と話している。


写真=ムシカから来たピアノを弾くSUGURUさんと尺八奏者の黒田さん

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