広島への修学旅行に千羽鶴 桃映中、地元の人たちの分も携え
2021年10月29日 のニュース

京都府福知山市北小谷ケ丘、桃映中学校(一色浩幸校長)の3年生は11月1、2両日に修学旅行で訪れる広島県・広島平和記念公園へ、自分たちで折った千羽鶴を届ける。第二次世界大戦末期の原爆投下で犠牲になった人たちへの追悼を込めて制作。地域住民から託された千羽鶴も一緒に持っていく。
修学旅行は当初9月の予定だったが、新型コロナウイルス感染症対応の緊急事態宣言が出されていたため、11月に延期となった。千羽鶴は9月に間に合うようにと、旅行に出かける3年生たちが7月に作り始めた。
1千羽を目標に取り組み、約1カ月間で折り終えた。夏休み中に修学旅行の実行委員会の生徒たちが1羽ずつ糸を通し、千羽鶴に仕上げた。
桃映中では、修学旅行の事前学習のため、校区内にある人権ふれあいセンター堀会館(藤田寿啓館長)に、広島の原爆の写真パネルの貸与を依頼した。その際、生徒らが千羽鶴を届けることを藤田館長(53)が知り、会館の利用者や地域住民が折った千羽鶴も持って行ってもらえればと頼んだ。
堀会館では、平和について考えてほしいと、昨年から館内に折り紙を置いて、訪れた人たちに鶴を折ってもらっていた。
生徒たちに託した千羽鶴は8月ごろから作られたもので、藤田館長は「生徒さんたちには、利用者や地域の人が平和への願いを込めて折ったことを感じてもらえればうれしい。学校と地域とのつながりが更に深まって良かった」と喜んでいる。
実行委員会の前田修佑君は「学校の休み時間にも折って、みんなでたくさんの鶴を作ることができました。堀会館の人たちの平和の思いが込められた千羽鶴と一緒に、しっかりと広島に届けたい」と話している。
写真=広島に届ける千羽鶴を持つ3年生