群馬から鬼博へアサギマダラ飛来 インスタで確認

2021年10月23日 のニュース

 京都府福知山市大江町佛性寺、日本の鬼の交流博物館(佐藤秀樹館長)で見つかった蝶のアサギマダラが、群馬県から飛来したことが分かった。蝶の羽に標識番号がマーキングがされていて、職員が撮った蝶の写真をインスタグラムに載せたところ、マーキングした男性がこの写真を見つけ、博物館に飛来したことを確認した。

 アサギマダラは長距離を移動することから「旅する蝶」と呼ばれ、今年は福知山市内でもあちこちでフジバカマの蜜を吸っている姿が目撃されている。

 博物館では10月8日に、玄関前のフジバカマに止まっているアサギマダラを、女性職員がスマートフォンで撮影。自身が開設するインスタグラムに載せ、「#アサギマダラ」「#マーキング」と添えた。

 マーキングしたのは埼玉県本庄市の井上浩さん(66)で、6年前から、アサギマダラがどのあたりまで飛んでいくか、羽に標識番号を書いて調査している。

 鬼博に飛んできたのは、井上さんが9月23日に、フジバカマを植えている吾妻郡東吾妻町の農園でマーキングしたもの。農園から鬼博までの直線距離は346・2キロ。15日間かけて移動した。

 井上さんは今年、約6300匹にマーキング。どこまで飛んでいっているか、情報を得るため毎日、インターネットなどを通じて調べ、17日までに140匹を確認したという。

 井上さんは「今回のようにマーキングしたアサギマダラの詳しい足跡が分かるような情報を出していただき、本当にありがたい」と感謝している。

 佐藤館長(65)は「昨年は博物館周辺でフジバカマが咲かず、アサギマダラも見かけませんでしたが、それまでは毎年のように飛来していました。標識番号が記されているアサギマダラは初めてで、遠くを飛ぶ蝶だということがよく分かりました」と言う。

胡蝶、善逸、鬼… 鬼滅の刃がらみで

 アサギマダラは、人気アニメ「鬼滅の刃」の登場人物、胡蝶しのぶのモチーフとされる。また、胡蝶に助けられた鬼殺隊の一人、「我妻」善逸は、マーキングされた場所の吾妻郡の「吾妻」と同じ読み。発見されたのは鬼だらけの博物館-。

 佐藤館長は「アサギマダラが飛来したのは、鬼の縁かも…」と言い、井上さんも「話題になりそうですね」と話している。


写真=鬼博周辺で見つかったアサギマダラ。羽には標識番号が書かれている

夜久野でも群馬県からの蝶発見

 夜久野町大岶の居母山クラブ会長、飯尾恒洋さん(77)方でもこのほど、自宅庭に植わるフジバカマに、羽にカタカナ文字や数字が書かれたアサギマダラがいるのが見つかった。

 飯尾さん方では15年ほど前にフジバカマを植え、近年は毎年のようにアサギマダラが飛来するようになった。今年は9月中旬に初めて姿を見つけ、10月中旬には15羽ほどに増えた。

 マーキングされていた文字は「カラク」で、これは群馬県の中之条山の上庭園(旧花楽の里)を略したもの。同園では「2013年にフジバカマ1千株を植えたところ、予想通り開花時期にアサギマダラが飛来しました。移動距離を調べるため、マーキングして個体識別を続けています」と話していた。

 飯尾さんは「あまり関心はなかったが、文字や数字が書かれていて驚きました。来年もぜひ寄ってほしい」と期待していた。

写真=庭のフジバカマに飛来したアサギマダラ

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