ボランティアと住民が棚田で草刈り 高齢化進む大江町毛原で
2021年07月11日 のニュース

約600枚の棚田が広がり、日本の棚田百選に選ばれている京都府福知山市大江町毛原で10日、地区外から訪れた5人のボランティアが、地元の人たちと一緒に草刈りをした。
毛原では昔から棚田が連なり、地元住民が風光明媚な景観を保全するための活動を続けている。それでも過疎化や少子高齢化で労力を必要とする草刈り作業が難しくなり、農地の遊休、荒廃化が進んでいる。
そこで地元自治会と地区の住民たちでつくる地域活性化グループ「毛原の棚田ワンダービレッジプロジェクト」が、ボランティアを募って草刈りを計画した。
地元住民を含め13人が参加。作業場所は新型コロナウイルス感染拡大で、今年棚田のオーナー制度による米作りができなかった田んぼ。ボランティアの中には草刈り機持参で参加した人もいて、手際よく刈っていった。
自走式で法面の草も安全に刈ることができる草刈り機の試運転もあり、参加者たちは便利な機械での作業に目を見張った。
これまで何度もオーナー制度で米作りをしてきた宇加地操さん(73)=大阪府豊能町=は夫の雅之さん(75)と参加。「きっと草まみれになっている所があると思い、少しでも役に立てたらと参加しました。草刈り機の扱いには慣れているので、またボランティアで参加したい」と話していた。
写真=田んぼの周囲で伸びた雑草を刈るボランティア