京都など4都府県に緊急事態宣言 酒類提供店には休業要請
2021年04月24日 のニュース

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は23日夜、京都府と大阪府、兵庫県、東京都を対象とする緊急事態宣言の発令を正式決定した。期間は大型連休を挟む25日~5月11日。酒類を提供する飲食店の休業、提供しない場合は午後8時までの時短要請を行うほか、不要不急の外出自粛なども呼びかける。京都府への宣言発令は、昨年4月と今年1月に続き3度目。
変異ウイルスの拡大もあり、府では一日の感染判明が22日は148人、23日は130人と、北部の福知山市を含めて増加傾向が続いている。すぐに使える病床の使用率は、22日時点で6割を超えており、医療提供体制は逼迫しつつある。
■要請に従う店舗、貼り紙の準備■
福知山市篠尾新町にある「和食Barみぞはた」(溝畑憲作店主)は、酒を提供する飲食店の休業要請に応じ、期間中は休業することを決断した。23日夜には、休みを知らせる貼り紙を書いたりして、発令の日に備えていた。
「酒を提供しないと、売り上げに大きく響くため、休業することに決めました」と溝畑店主(33)。「福知山で感染が拡大した4月に入ってからは、ほとんどお客さんが来ない状態が続いている」という。
3度目の緊急事態宣言の発令については、「以前のように、気兼ねなく飲みに行ける世の中に戻すためには、宣言を出して人の流れを止めるしかない。発令には賛成です」と話していた。
■昨年に続いて大型連休またぎ 市動物園も休園■
福知山市は公共施設104カ所を臨時休館。猪崎、三段池公園内の市動物園(二本松俊邦園長)では、集客が期待できるはずの大型連休をまたいでの休園に不安を募らせる。
園は動物たちと触れ合える身近な園として人気が高く、特に大型連休中は地元のほか、京阪神などからも多くの人たちが訪れる。この時期は1年を通じて、入園料などによる売り上げが大きいため、昨年に続いての休園に頭を抱えている。
休園以降も飼育員たちが連日出勤し、餌やりや飼育舎の掃除などを続けなくてはならない。二本松園長(76)は「休園になるのは仕方がないことで、休園中はおりの修繕やおりに掲げている動物の写真の入れ替えなど、日ごろなかなか出来ない仕事もやろうと思います」と話している。
写真=休業を知らせる貼り紙を準備する溝畑店主