省エネ+創エネ住宅に市独自の補助金 福知山市新年度事業を見る・上
2021年03月01日 のニュース
京都府福知山市は新年度一般会計当初予算案を発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で市税収入が大幅に落ち込む厳しい予算繰りのなかで、新たな取り組みに挑戦する。
そのうちの一つが地域エネ政策。2050年までに二酸化炭素排出量ゼロと再生可能エネルギー100%を掲げて一歩を踏み出す。

京都府福知山市は新年度一般会計当初予算案を発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で市税収入が大幅に落ち込む厳しい予算繰りのなかで、新たな取り組みに挑戦する。
そのうちの一つが地域エネ政策。2050年までに二酸化炭素排出量ゼロと再生可能エネルギー100%を掲げて一歩を踏み出す。
省エネ住宅のZEH(ゼロエネルギーハウス)を、大手ハウスメーカーを除く市内建設業者で建てる人に補助をする「市ZEH支援補助金」を創設する。
ゼロエネルギーハウスは、断熱などの「省エネ」と、太陽光発電などの「創エネ」を組み合わせることで、自家発電量と消費電力量の収支を正味ゼロにする住宅をいう。国の補助制度とは別に、市独自で支援する。
補助対象は自分が居住する戸建て住宅で、1戸当たり20万円を補助する。計100戸分を予算化した。
併せて業者向けのゼロエネルギーハウス普及セミナーを開催、気候変動対策の必要性を説く市民向けの冊子も作る。
市産業観光課は「100戸は思い切った数字。省エネ、再エネへの関心を高めてもらうきっかけにと期待しています」と意気込む。
■公共施設のLED化加速■
市内公共施設で使用している蛍光灯や水銀灯などを、環境負荷低減と省エネ、長寿命で維持管理がしやすいLED照明に替える。市役所本庁舎の全約1500灯をはじめ、市道の街路灯全約1千灯、市管理公園の屋外灯全約400灯を一気に更新する。全23小中学校体育館は20~24年度をめどにLED化する。
市所有の一般車両公用車120台を2040年度までに電気自動車などに更新する計画を立てた。皮切りの新年度は電気自動車3台、プラグインハイブリッド自動車1台、電気自動車用充電コンセントを設置する。
写真=省エネと創エネを組み合わせてゼロエネルギー建造物を実現(図はオフィスなどのゼロエネルギービルのモデル)