厚さ2ミリのテーブル実現 三和の企業がアルミ切削加工技術生かし商品化
2021年01月18日 のニュース

精密機械部品製造を手掛ける京都府福知山市三和町芦渕のコアマシナリー(岡本真樹社長)は、高度なアルミ切削加工技術を生かし、世界最薄レベルのテーブルの商品化に成功した。天板中央の厚さは12ミリ、端は2ミリながら、軽くて丈夫という。
商品名は「ソリッドハニカムテーブル」で、重さは4・6キロ、天板の直径60センチ、高さ70センチ。これまでは不可能だった薄さと自由な形状が可能になるアルミハニカムパネルの新製法で製造している。
半導体製造装置部品などさまざまな部品を、1000分の1ミリ単位の精度で製作して納品しているが、町工場の可能性を広げるため、社外の人とアイデアを出し合い新たな製品開発に2019年7月から取りかかった。
企業とデザイナーをつなぐオプテージ(旧ケイ・オプティコム)の新製品開発プロジェクトを通じて、ハニカムパネルの新製法の発案者である工学院大学建築学部建築学科=東京都=の鈴木敏彦教授とともに商品化をめざしてきた。

テーブルの裏側は、六角形を並べたハチの巣のようなハニカム構造。その機能美はどんなインテリアにもなじみやすい。屋内外問わず使用でき、家庭でのテレワーク用やサイドテーブル、カフェテーブルなどに最適という。
■京都デザイン賞で知事賞受ける■
20年の京都デザイン賞で、審査員からは「この美しさと亀甲文様のハニカム構造に、京都らしいモノづくりに対するプライドを感じる」などと高い評価を得て、府知事賞に選ばれた。
天板、支柱、ベースの3つのパーツで構成されている。接続用のボルトやナットを必要としないため、組み立て、解体も容易にできる。
昨年12月から税別8万9千円で販売を開始。受注生産で、納期は約1カ月。
岡本社長(38)は「この商品を皮切りに、ソリッドハニカムシリーズとして展開していく。ものづくりがしたい仲間を常に募集しています」と話す。
同社のホームページから予約できる。商品の問い合わせは同社、電話0773(58)2180まで。
写真上=世界最薄レベルのテーブル
写真下=天板の裏側は亀甲文様のハニカム構造になっている