サケの遡上期近づき、由良川支流に捕獲網を設置
2020年10月26日 のニュース

由良川サケ環境保全事業実行委員会は25日、京都府福知山市波江と石本の間を流れる由良川支流の牧川天神橋そばで、サケの採捕網を設置した。親サケを捕まえて採卵。市民にも飼育強力してもらって、稚魚を来春放流する。網は11月末まで設置する。
サケは海から生まれ育った川に戻る習性があり、サケが帰って来る美しい環境を守ろうと毎年取り組んでいる。卵がふ化して仔魚(しぎょ)から稚魚に成長するまでの飼育、放流を通じて子どもや地域住民の郷土愛も育成し、河川環境保全への理解を広めている。
採捕網は、実行委の委託を受けて「さけのふるさと由良川を守る会採捕者の会」(桐村啓之会長)と「牧川養殖漁業生産組合」(衣川務組合長)の手で設置。川幅約20メートルの地点に鉄の杭を打ち込み、網をV字に張り、中央部の檻にサケを誘導する仕組みでこしらえた。
設置作業をした実行委員会副会長の衣川組合長は「もう少し水温が冷たくなれば遡上してくると思います。元気に帰ってきてほしい」と話していた。
受精させた卵は来年1月ごろ、学校ほか希望者に配り、ふ化した育った稚魚を3月に福知山、綾部、舞鶴3市で放流する。
写真=サケが逃げないようにしっかりと網を仕掛けた