日室嶽に沈む日食の太陽 元伊勢内宮神社で夏越大祓
2020年06月22日 のニュース

昼間の時間が最も長い夏至の21日、京都府福知山市大江町内宮の元伊勢内宮皇大神社(大林八十彦宮司)で、夏越大祓が営まれた。神社西向かいの御神体山・日室嶽山頂に沈む太陽を仰ぎ、暑い夏を無事に過ごせるよう祈る神事。夏至に起こる日食が、372年ぶりに日本で観測できる機会と重なり、多くの人が神秘の絶景をカメラで撮影した。
夏至の日は三重県伊勢市、二見浦の夫婦岩の間から上った太陽が、日室嶽頂上に沈むとされていて、元伊勢内宮での神事は、毎年日の入りに合わせて行われている。
神事は午後5時前から、日室嶽が正面に見える遥拝所で営まれた。初めに全員で大祓詞を唱和し、小さく切った紙と麻の切麻を体にふりかけて祓った。
引き続き尺八と日本舞踊の奉納があり、参拝者らが玉串を捧げた。天候に恵まれ、部分日食と山頂に日が沈む光景が、同時にはっきりと確認できた。
植村睦さん(68)=前田=は「友人に誘われて初めて来ました。貴重な日食も見られて、とても神々しい光景でした。御利益がありそうです」と喜んでいた。
写真=今年は日食と重なって多くの人が参拝した