福知山城再開「時期尚早」と物議 市は「対策してる」

2020年04月01日 のニュース

 新型コロナウイルス感染拡大防止措置による京都府福知山市の公共施設の一斉休館が終わり、福知山城天守閣=内記一丁目=が28日に再開した。週末の28、29両日で1千人近くが訪れ、平日の30日でも最寄りの駐車場が満車になる時間帯があった。福知山市内では10日以降、新たな感染者は出ていないが、全国的には感染者が日ごとに増えており、現段階での開館を疑問視する声もある。再開の判断基準と現在行われている感染防止対策を、改めて調べた。

 城など公共施設の再開を伝える両丹日日新聞の記事が28日にインターネットで公開されると、コメント欄には「時期尚早」「非常識」との投稿が相次いだ。「今開けるべきではない。満車の駐車場にいろいろな地域のナンバーがあるのを見るとゾッとする」と、不安を訴える市民の意見もあった。実際に30日昼には関西を中心に他府県ナンバーがところどころにとまっていた。

■換気難しい施設は休館継続■

 市内で感染者が出たことで、市は11日から27日まで公共施設98カ所を一斉に臨時休館とした。国の専門家会議の分析、提言などを踏まえて、うち96カ所を28日から再開している(一部制限あり)。

 再開にあたっては、感染拡大のリスクを高める環境とされる「換気の悪い密閉空間」「人の密集」「近距離での会話や発声など」が同時に重なる場を回避できることを前提とし、各施設では再開後も換気や消毒など感染防止対策を講じている。

 観光施設として人気の福知山城、市動物園などが再開する一方で、城そばにある福知山光秀ミュージアム(市佐藤太清記念美術館内)は、換気が難しいといった理由から休館を継続。市立図書館は貸し借りのみに限定している。

 明智光秀が主人公のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で関心が高く、市外から不特定多数の人が訪れる福知山城は、展示物を見ながらの移動が主で、市は「密閉空間での滞在ではなく、人は流れている」との見解。感染防止対策として、換気と入館の際の手の消毒を徹底し、入館券購入時には、咳エチケットや発熱時の立ち入りを控えることなどをまとめた注意喚起のチラシを配っている。

 施設内で1カ所に集まりやすいビデオシアター(1回上映時間16分間)は、光が入って見えにくくなるため通常時は閉めている窓を、今は常時開けて換気し、椅子を減らして間隔を広めに取っている。さらに、入館人数をチェックして、混雑が予想される場合は入場制限をかける。

 30日は春休み中ということもあって子ども連れも多く、城周辺で見ごろを迎える桜を見る人たちの姿もあった。ある市職員は「できる限りの対策を講じての再開だが、もろ手を上げて来てくださいとは言えない状況ということも分かります」と胸の内を明かす。

 市は、今後の市内外の感染状況などの動向を見ながら、「再開した施設について見直しはあり得る」との方針を示している。
 
 
写真上=福知山城内のビデオシアター。座席を減らし、窓を開けて換気している
写真下=城が再開し最寄りの駐車場が満車状態に(30日午後0時40分ごろ)

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