アパレル業者が山を開墾して丹波栗栽培 「第二の古里を元気に」と

2020年03月26日 のニュース

 丹波栗で地域活性化を-と、京都府福知山市駅前町のアパレル業のHEADFOOT(ヘッドフット、岸本道徳社長)は、三和町上川合の山を開墾し、丹波栗の栽培に取り組んでいる。岸本社長(42)は「上川合は母の出身地。クリ拾い体験などを通し、農園を人が集まる場所にして、過疎化が進む第二の古里を元気にしたい」と意気込む。

 上川合は丹波栗の産地で、岸本社長の祖母もクリ農家だった。しかし現在は、過疎高齢化や担い手不足で、生産量は大きく減っている。

 子どものころ母に連れられ、自然の中でたくさん遊んだ岸本社長にとって、上川合は古里同然。過疎高齢化が進む地区で何かできることを-と考え、会社の新事業として丹波栗を栽培し、農園を交流拠点にする構想を練った。

 それから、母の実家近くにある山を借り、2018年11月から1万2千平方メートルある土地の開墾を開始。友人たちの協力も得て雑木を伐採し、獣害防止柵を設置するなどして、こつこつと作業してきた。

 知り合いのクリ農家から助言を受けながら進め、今年2月には苗植えに着手。講演を通じて縁がある福知山公立大学の畑プロジェクトチームも手伝い、「銀寄」「筑波」などの品種210本を手作業で丁寧に植え終えた。

 岸本社長は「斜面のため重機を使えず、作業は大変でしたが、ようやく苗木を植えるところまでたどり着きました。4年後の収穫を見込んでいて、来年以降も苗木を増やすほか、農園に山小屋やツリーハウスも作りたい」という。

 農園名は「OKU-KYOTO F GROUND FARM」(おくきょうと えふ ぐらうんど ふぁーむ)。ゆくゆくはヘッドフットの客を招待するなどして、クリ拾いイベントをする構想もある。「楽しみながら農業に取り組み、事業を成功させることで、若者の新規就農者が増えれば」と話している。
 
 
写真上=公立大生や友人らの協力も得て事業を進めている(後列右が岸本さん)
写真下=丁寧に苗木を植える岸本さん

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