日本で考える平和と外国の子が願う平和 戦後75周年に意見交換

2020年02月12日 のニュース

 京都府福知山市が主催する子どもたちの平和学習ワークショップが11日、市役所隣のハピネスふくちやまで開かれた。小学4年生から高校2年生までの23人が4グループに分かれて話し合い、自分たちにとっての「平和」を考えた。

 今年で戦後75周年の節目となることから、市は今年度から2カ年計画で戦後75周年世界平和学習事業に取り組んでいる。同事業の第2弾として、次代を担う子どもたちのワークショップを企画した。

 国際NGOで医療支援活動をした経験を持ち、現在は三和町上川合で農家民宿ふるま家を営む沢田さやかさんが講師を務めた。

 沢田さんは「きょうは私の経験を話すのではなくて、みんなに平和について自分の言葉で考えてほしい」と説明して、ワークショップに入った。

 「正否はなし」「考えは自由に」「人の意見は最後まで聞く」などのルールに基づいて、掲示された議題について意見を出し合った。

 平和の定義については、「みんなが笑顔でいられること」「争いがない」「いつも通りの世界」「相手の個性を尊重できること」「世界中の人がつながっていること」などと、各グループが発表した。

 ここで沢田さんが知人を介してインタビューした西アフリカのシエラレオネ共和国で暮らす14歳の少年の回答を紹介した。

 シエラレオネは、長い内戦があり、エボラ出血熱が流行し、世界で最も貧しい国の一つとされる。少年にとっての平和とは「学校に行けて、トラブルに巻き込まれる恐怖を感じることなく親戚や友だちに会えること」という。子どもたちは回答文が映し出されたスクリーンをじっと見つめた。

 このほか、今の日本は平和か否かなどについても活発に議論を交わした。

 沢田さんは「世界平和と言うと遠いところでのことに聞こえますが、実際は身近な平和の積み重ねだと思います。自分の近くにある多様性に対する寛容性を育んでいけるきっかけになればうれしい」と話していた。
 
 
写真=意見を出し合い平和について考える子どもたち

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