福知山城の急な坂、上りやすいように 観光ガイドの会が杖を寄贈
2019年09月20日 のニュース
京都府福知山市の福知山観光ガイドの会(松本和徳会長)が、福知山城(駿河禎克館長)に「善意の杖」を20本寄贈した。城を築いた明智光秀が主人公のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」が始まることから来城者が増えており、「急勾配の登城坂を少しでも楽に上れるように」と、おもてなしの心を込めて置くことにした。
登城坂は勾配が平均で15度の急坂で、長さは約130メートルある。今年で10年目を迎えたガイドの会の記念事業の一つとして、日ごろガイドをする中で「あれば良いな」と感じていたことを実現した。
杖は、大江町二俣で丹後和紙を漉く田中製紙工業所から提供を受けたコウゾの木で作られている。軽くて丈夫で、会員たちがニス塗りなどをして仕上げた。使用後に入れてもらう杖立ては、工務店に勤務する市内の男性が製作し、天守閣入り口と登城口に設置した。
贈呈式が18日に天守閣前の広場で開かれ、松本会長が経緯を説明し「末永く使って頂ければうれしい」とあいさつ。同ガイドの会の上原活代副会長が駿河館長へ手渡した。
駿河館長は「立派なものを頂きました。来場者は大幅に増えており、高齢者の方も多いため重宝されると思います」と感謝の気持ちを述べた。
写真=上原副会長(中央右)が駿河館長に杖を手渡した