明智左馬之助「湖水渡」を初公開 福知山城で武者絵展
2019年06月09日 のニュース
京都府福知山市は、「天正十年六月~明智一族激動」と題した展示会を、内記一丁目の福知山城天守閣で開いている。明智光秀らを題材に、当時の浮世絵師が描いた武者絵がメインで、期間は設けず、当面展示する。
福知山城は光秀が築いた城。展示会では、光秀が本能寺の変を起こし、明智一族が激動の展開、結末を迎えた天正10年6月の出来事を描いた武者絵、絵本読本を中心に、解説付きで並べている。
昨年度に市が購入し、初公開となる武者絵も3点ある。なかでも、山崎合戦で光秀の敗走を知った明智左馬之助(秀満)が、坂本城へ入城する際に馬で琵琶湖を渡った逸話を、江戸後期の浮世絵師が描いた「勇士左馬之助湖水渡(歌川国綱作)」は、ダイナミックに描かれており迫力がある。
ほかの2点は、「新撰太閤記 明智光秀述懐(歌川豊宣作)」「新撰太閤記 明智光秀小栗栖(同)」で、同じ場面を描いた浮世絵がほかに無いため、いずれも貴重な作品だという。
午前9時から午後5時までで、観賞は有料。火曜日定休。
写真=光秀らを描いた武者絵が並んでいる