国蝶オオムラサキ羽化 青紫色の羽広げ飛ぶ
2019年06月07日 のニュース
「森の宝石」とたとえられる国蝶、オオムラサキの人工飼育を続ける京都府福知山市厚中問屋町の大地洋次郎さん(78)宅で6日、チョウの羽化が始まった。第1号は雄で、光沢がある青紫色の羽を広げて小屋の中を飛び回っている。
愛蝶家の大地さんは1993年から、オオムラサキの人工飼育を続けており、毎年自宅内の飼育小屋で、卵から幼虫、さなぎ、成虫へと育てている。
今年初の羽化は6日正午ごろで、昨年と比べ9日遅い。羽を広げた大きさは12~13センチ。クヌギの丸太や幼虫の食草となるエノキの葉に止まって、大地さんが作った人工樹液を吸っている。
羽化は7月中ごろまで続くとみられ、成虫は6月終わりごろからエノキの葉に卵を産み付け、7月中ごろから幼虫が誕生するという。今年は約150匹が成虫になるとみている。
大地さんは「羽化が始まると、初夏の訪れを感じます。今年は4月の新芽が出るころに少し寒くなったので、最初の羽化は例年より少し遅いようです。さなぎも多くいて、これからどんどん羽化すると思われます。オオムラサキに興味のある人はぜひ見に来てほしい」と話している。
問い合わせは大地さん、電話(22)9002へ。
写真=エノキに止まるオオムラサキ