金谷小の上川口統合を市に要望 地元組織が住民総意を集約

2019年05月30日 のニュース

 3年連続で新1年生の入学が無かった京都府福知山市猪野々の金谷小学校(児童数11人)について、地区代表者たち13人が29日、学校統合に関する要望書を大橋一夫市長と端野学教育長に提出した。2020年4月に、隣接校区の野花にある上川口小学校(同75人)へ統合することを求めている。

 金谷小は現在、3年生以下が0人。4年生1人、5年生4人、6年生6人で、4、5年は複式学級。来春は新入生1人の予定で、その後も入学する児童はいるが、大幅に改善する見込みは無いという。

 児童数が26人になった15年から、同校PTAが就学前の子どもを持つ保護者と話し合いを重ね、他校と統合することに合意。自治会長会へ報告し、実現へ向けて要望してきた。

 こうした状況を受け、金谷地区では17年に学校問題など地域づくりを考える組織・かなやを考える会(藤田泰司会長)を組織。児童にとってより良い学習環境を整えるために協議を深め、今年4月末、金谷地区の総意としてまとめた。

 市役所を訪れた藤田会長(69)=野笹=は、「統合の話が地元の意見として集約でき、総意として提出する運びとなりました」と端野教育長に手渡し、準備期間が短いことを危惧しつつ「市教委などに助言してもらい、(閉校記念などで)金谷のカラーを出したい」とした。

 端野教育長は「児童の教育環境の改善、教育課題について、子や保護者ら全ての方々にとって、この統合が最善の策だったとなるよう、新たな学校に向けてさっそく準備に取り掛かっていきたい」と話した。

 このほか要望書には、円滑な統合に努めること、学校跡地の有効な活用を図ること、安全なスクールバスの運行などを記した。

 市教委は今後、両校でつくる統合協議会を立ち上げ、準備を進めるという。

 上川口小は近年では、10年に公誠小(天座二区、休校中)、15年に三岳小(一ノ宮、閉校)と統合している。

 20年春の統合は、市内では佐賀小(私市)が遷喬小(石原)へ、天津小(勅使)が修斉小(半田)へと準備が進められており、今回で3例目となる。

 大江町では3つの小学校と大江中学校を統合して小中一貫校に整備する取り組みが進んでおり、21年春の開校をめざしている。

 

写真=端野教育長(左)に統合要望書を手渡す藤田会長

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