一人の犠牲者も出さない! 水害常襲地の町内会が独自に避難計画

2019年05月31日 のニュース

 水害の常襲地帯、京都府福知山市大江町蓼原地区の自治会(仁張衛自治会長)が、独自の水害避難計画を策定した。要介護者や高齢者らを率先して避難させる計画で、「一人の犠牲者も出さない」を合言葉に、迅速な活動をしていく。

 蓼原地区では、これまで幾度となく由良川からの越水による水害で、家屋が浸水するなど被害に遭ってきた。堤防が出来てからは由良川からの水が地区内に入って来なくなったが、今度は由良川へ注ぐ小河川の水が行き場を失い、内水被害が発生するようになった。昨年の7月豪雨の際も、全世帯の半分以上の家屋が床上浸水した。

 自治会では、内水被害を食い止めるためのポンプ施設の設置を府に求めているが、実現までに相当な年月がかかることが予想されるため、地区内の浸水を想定した避難計画を立てる決断をした。

 今年1月から、自主防災組織のメンバーらを中心に、市危機管理室の助言を受けながら策定を進め、5月初めにまとめた。

 計画では、地区内で暮らす要介護者や高齢者らを率先して避難誘導することを念頭に置く。

 誘導の対象となるのは、今のところ14人。避難先は、通常だと広域避難所になっている河守中央の美河小学校になるが、校舎の3階まで上がらなければならず、体の不自由な人たちにとっては負担。そこで、地区外で比較的高い場所にある避難所に、自主防災組織のメンバーが車に乗せて連れて行くことにした。

 対象者の自宅位置を示した地図、名前や年齢などの情報をまとめた名簿を作り、有事の際は安全に避難できているかを確認するための重要な資料にする。また連絡先などを書き加えた名札も製作。避難する人に付けてもらう。

 避難を開始するのは地区内の小河川と由良川を結ぶ樋門の閉鎖の判断がされた時で、避難誘導される人以外の住民は、地区内の高所、自宅の2階以上の場所に逃げてもらうことにしている。防災本部は地元公会堂に設置。24時間態勢で、地区内の被害状況を把握し、情報収集にあたる。

 6月2日には、計画に基づいた水害防災訓練を自治会主催で実施する。要介護者らの避難誘導と他の住民の高所への避難訓練をする。

 訓練で問題となった点は改善するとともに、今後市と一緒に取り組むマイマップ(地域版防災マップ)作製の参考にする。

 仁張自治会長(63)は「地区は将来、ますます高齢化が進んでいきます。その時々の状況に合った計画になるよう、これからも改善していき、良いものにしたい」と話している。

 

写真=蓼原地区は昨年の7月豪雨でも全世帯の半分以上が床上浸水した

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