子宮頸がんは予防できる 産婦人科医杉山さん、検診の重要性訴える
2026年08月09日 のニュース

京都府福知山市はこのほど、市役所隣のハピネスふくちやまで今年度1回目の「医師の健康教室」を開いた。市内在住の産婦人科医、杉山伸子さんを講師に招き、子宮頸がんをテーマに検診やワクチンの最新情報を紹介。「子宮頸がんは未然に防げる病気」と強調し、予防の重要性を呼びかけた。
杉山さんによると、国内では年間約1万人が子宮頸がんに罹患し、約2700人が亡くなっている。特に20~30代の若い世代で発症が増加傾向にあるという。
講演では、出産前後の年代で患者が多いことから「マザーキラー」とも呼ばれると説明。WHO(世界保健機関)が子宮頸がん撲滅に向けて掲げる「ワクチンによる予防」「スクリーニングと前がん状態での治療」「適時の治療と進行がんに対する緩和医療」の3本柱を紹介した。
子宮頸がんの9割以上は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染が原因とされる。HPVは多くの女性が一度は感染するウイルスで70~90%は自然に排除されるが、持続感染するとがんにつながる場合があると解説した。
検診にはHPV検査と子宮頸部細胞診があり、早期に発見できれば子宮を残す治療も可能になるとして、定期的な受診の大切さを強調した。
さらにHPVワクチンは、日本では国からの案内が数年間、中断されていた影響で接種率が低く、副反応への不安を感じている人も多いと指摘。最新の9価ワクチンでは、副反応の多くは軽度で自然に回復することから、安全性について説明した。
また、世界ではワクチンの効果が認められ、接種が進むオーストラリアでは2035年ごろに子宮頸がんの「公衆衛生上の排除」が可能と予測されていることも紹介した。
杉山さんは「ワクチンを接種するかどうかは個人の判断です。接種しない場合でも、検診は必ず受けてほしい」と呼びかけ、予防とがんの早期発見の重要性を改めて訴えた。
最後に「きょう聞いた話は家族や知り合いに伝えて、予防の輪を広げていただきたい。日本でも福知山でも子宮頸がん撲滅への一歩を踏み出していけたらなと思っています」と締めくくった。
写真(クリックで拡大)=子宮頸がんについて話す杉山さん








