日本画家の佐藤太清さんをもっと身近に デジタル絵本を制作 福知山芸術文化振興会
2026年05月30日 のニュース
母校・惇明小で3年生に初披露
京都府福知山市出身の日本画家、故・佐藤太清氏を身近に感じてもらえれば-と、福知山芸術文化振興会(吉田佐和子代表理事)は、太清氏をテーマにしたデジタル絵本を作った。ファンタジーな物語のなかに、生い立ちや経歴などが盛り込まれていて、26日には太清氏の母校・惇明小学校で3年生105人に初披露された。
1913年生まれの太清氏は、花鳥風景画を確立した功績により、92年に文化勲章を受章するなど、戦後の日本画壇を支えた人物。同振興会では、今年1月に市民参加型展覧会「わが家の太清さん」を開くなど、認知度アップに向けた活動に努めてきた。
デジタル絵本づくりもその活動の一環。「子どもたちに絵本で分かりやすく伝えることで、太清さんに親しみを感じるとともに、市内に偉大な画家がいたことを知り、まちに誇りをもってほしい」という思いを込めた。
制作にあたっては、太清氏の内孫で市佐藤太清記念美術館(内記一丁目)の顧問でもある安田晴美さんと親交があり、趣味でイラストを描く川勝優さん(57)=大池坂町=に協力を依頼。吉田代表理事(40)らとアイデアを出し合いながら、2カ月ほどかけて仕上げた。
デジタル絵本のタイトルは、『画家と少女と旅スズメ~佐藤太清をめぐる冒険』。
小学生の女の子が美術館を訪れた際、スズメの「みぃちゃん」にいざなわれ、太清氏の絵の世界に迷い込む-という物語が繰り広げられる。生まれて間もなく両親を亡くしたこと、さまざまな賞を受賞したことなどエピソードを交え、代表的な作品も紹介している。
初披露の場は、太清氏の母校で、作品『篁』が飾られる惇明小。川勝さんら3人が読み手を務め、ピアノとトロンボーンの生演奏付きで、3年生がじっくりと観賞した。「楽しかったですか」の声かけに、たくさんの子が手を挙げていた。
この日は、元小学校教諭の吉田淑子さん(66)が、太清氏についてミニ講義もした。引き続き3年生は、6月4日に安田さんのレクチャーと絵画ワークショップを受け、同11、12両日には美術館を見学し、学びを深める。
吉田代表理事は「この取り組みを機に、美術館にも親近感を抱いてくれればうれしい。今後は別の学校でも開催できれば」といい、川勝さんは「絵本を楽しんでもらえて良かった。福知山に偉大な画家がいたことを、知るきっかけになれば」と期待する。
3年の男子児童2人は「太清さんが惇明小の卒業生で、すごい人だということが分かりました。絵本はみぃちゃんが可愛くて、とっても面白かったです」と喜んでいた。
写真(クリックで拡大)=デジタル絵本を観賞する3年生








