「化石工房」が「たんば恐竜博物館」に“進化”し、リニューアルオープン 広さ1・4倍、展示物も充実
2025年07月19日 のニュース
恐竜の化石や復元模型などを展示している兵庫県丹波市山南町谷川、丹波竜化石工房がリニューアルし、たんば恐竜博物館となって12日にオープンした。約1・4倍に広くなり、展示物も約300点に倍増した。
丹波市山南町上滝地域では、白亜紀前期(1億1千万年前)の地層・篠山層群から2006年に恐竜の骨の化石が見つかった。翌年から本格的な発掘調査が始まり、6次にわたる調査で、全長推定約15メートルの竜脚形類の恐竜だと分かった。
全身の約30%の骨格化石が「つながった状態」で発見されており、2014年に新属新種のティタノサウルス形類だとして学術名「タンバティタニス・アミキティアエ」と命名された。地元では丹波竜の愛称で呼び、市は丹波竜の「ちーたん」をマスコットキャラクターとしている。
篠山層群からはその後もたくさんの化石が見つかり、昨年に角竜類の新属新種「ササヤマグノームス・サエグサイ」、獣脚類の新属新種「ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルム」が判明、命名されている。
博物館では丹波竜の巨大な全身骨格模型を中心にさまざまな恐竜の化石、篠山層群で発見された恐竜の卵化石を展示。小型の角類ササヤマグノームスにちなみ、大きな角のあるコアウケラトブスの頭骨(復元)など数種類を並べ、子犬サイズだったものが巨大化していく過程を通じて「角竜の1億年の進化」が学べるようにした。
また鳥類に近い肉食の小型恐竜ヒプノヴェナトルにちなみ、鳥の進化についての展示コーナーも設けた。
このほか地層や地質が学べる「大地の成り立ち」「生命のあゆみ」など、計5つのゾーンで来場者を迎える。
リニューアル工事は昨年3月からかかり、4億4550万円かけ、施設を670平方メートルから1千平方メートルに拡充した。
時間は午前10時~午後5時(11~3月は午後4時)で、月曜休館。大人300円、小中学生100円。電話0795(77)1887。
写真上(クリックで拡大)=角竜1億年の進化が学べる
写真下(クリックで拡大)=迫力の丹波竜全身骨格模型