神職の最高位「特級」に昇級 大原神社の林秀俊宮司

2025年03月12日 のニュース

 京都府福知山市三和町大原、安産の神様大原神社の林秀俊宮司(68)が、神職身分の最高位「特級」を授与された。全国の神社を統括する神社本庁がこのほど発表した。発令は2月3日付。

 神職(神主)の身分は4級、3級、2級、2級上、1級と、その上の特級がある。字の通り特別な級で、全神職の0・4%ほどとされ、年により増減はあるが、全国でも100人ほどしかいない。府内では、石清水八幡宮、下鴨神社、北野天満宮、松尾大社の4宮司が特級を授与されている。府北部からは林さんが初めて。

 林さんは国学院大学文学部神道学科を卒業し、石清水八幡宮に奉職。1993年に同神社禰宜(会社でいう専務相当)となった。代々神職を務める大原神社に戻り禰宜となって、95年に宮司就任。熱心に神事にあたってきた。

 多く訪れる安産祈願の参拝者には、祈祷を行うだけでなくご加護について分かりやすく説明するなど、妊婦と家族の大きな安心感につなげている。

 府指定文化財の産屋を守り、境内にお産と子育ての資料室を設けたりもしてきた。

京都、全国の要職も務める

 また若いころから、神職養成をする学校法人京都国学院で講師を務め、神道青年会の近畿地区連絡協議会を発足させるなど、神社界全体にも奉仕してきた。現在も京都府神社庁の副庁長、神社本庁評議員などを務めている。

 「神社は人びとの心のよりどころ」だと、人が集える場にしてきた林さん。「苦しい時、うれしいことがあった時に来ていただき、それを神様にお伝えするのが神職の役目です」と話す。「神社庁などの役目があって三和を離れることが多いのですが、神社を維持できているのも、お田植え祭や節分祭などをにぎやかに営めるのも、氏子総代のみなさんが積極的にご協力くださるからこそ」と感謝している。

 神職は級によって装束が異なり、特級は白い袴に白い糸で「八藤大文」を刺しゅうしたものを着用する。新しい袴を身に着け、「氏子や崇敬者の思いに応えられるよう、しっかりと努めていきたい」と話していた。


写真(クリックで拡大)=「特級の責任の重さをひしひしと感じます」と話す林宮司

このエントリーをはてなブックマークに追加
京都北都信用金庫
大嶋カーサービス

 

「きょうで満一歳」お申し込み

24時間アクセスランキング

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。